居抜き物件て何?


あの~ちょっと質問が~


何?シェフ男


居抜き物件って何?

飲食店の例だけど、
床・壁・天井、
厨房区画と厨房機器、
空調・客席のイス・
テーブルなどの
造作が残っている
状態のことを
「居抜き」
というんだ。
ちなみに、床材が
剥がされ、壁・
天井がなく、
コンクリート
剥き出し
の状態のことを
「スケルトン」と
いう言い方も
あるよ

居抜き物件で飲食店を
開業すれば、初期費用
が抑えられるね

上手に居抜き物件
を活用しないと
逆に初期費用が
高くなることも
あるんだよ!


 

「居抜き物件」対「スケルトン」

まず、スケルトン(床・壁・天井がないコンクリート剥き出し状態)から内外装工事をした場合の例ですが
・天井・壁面の下地組み
・空調電気工事
・天井・壁にボード張り
・厨房区画の給排気工事
・厨房床上げ
・給排水工事
・区画壁造作工事
・トイレ工事
・外装・看板工事

物件によっては臭気の問題で外の壁から排気口を吹き出したらダメというビルオーナー様もいらっしゃるので、その場合は屋上まで排気ダクトを上げて、屋上に排気ファンを設置して換気する方法だと壁に足場を組んでの工事になるため、高額な追加工事がかかってしまいます。

上記に工事項目ざっくり記載しましたが、このように工事工程が多いため、10坪ぐらいの小さい飲食店でも500万円ぐらいの内装工事費用がかかるケースも多々あります。

そして、厨房機器と客席のテーブルやイスなどの費用は別途必要になります。

それに、看板等の外装工事も必要です。

 

やはり「居抜き物件」が良いのでは?

上記のように確かに居抜き物件を活用すれば低コストでの飲食店を開業できますが、気をつけないといけないのが居抜き物件の場合は、
「造作譲渡料」が発生する点です。

造作譲渡料は、文字通り「内装・外装・厨房機器・客席什器」など造作残置物の買取費用です。

特に新規でスケルトンから工事して営業年数が2年程度の飲食店物件で、それなりに人気エリアに位置していた場合は、テナントの方も高い造作譲渡料を設定しています。

このような営業年数の浅い店舗で立地がかなり良い場合は、200~300万円の造作譲渡料を払ってもいいのではないかと思いますが、500万円以上の造作買取金額はおすすめしません。

特に15坪以下の小さい物件は、物件設備と状態によりけりですが、スケルトンであっても工事業者さんの選定などで500万円で内装・外装・厨房機器・客席什器などをそろえられる可能性があるからです。
 

内装は古いが立地抜群の「居抜き物件」の造作買取は注意?

立地が良い場合は、仲介業者さんやサブリース業者さんも撤退予定の飲食店オーナーに造作譲渡料を高めの設定にアドバイスする傾向にあるので、特に人気エリアで立地が良い物件は、営業年数がかなり経過していてもそれなりの造作譲渡料が発生する場合があります。

しかし営業年数が8年以上の飲食店は、厨房の土間内の排水管が腐食していたりしていたり、防水が切れていたりすると漏水もおこることがあります。

そうなるとさらに追加の工事が必要になってきますので、好立地物件でも造作譲渡料の金額は低めの買取額での取得をおすすめ致します。

また、前テナントが営業年数が浅くても、そのテナントが居抜き物件で開業していることもあるので、特に厨房に関しては施工されてから何年経過したかを確認した方がよいと思います。

 

おすすめは「居抜き物件」+「DIY」

とはいってもやはり居抜き物件は開業コストを低減できます。

居抜き物件の造作譲渡料を100万円以下で取得して、壁紙の床材の張替えなどを自分で施工する「DIY」がベストではないでしょうか?
※ただし、ガスや電気工事は自分でできないので、業者さんに依頼しましょう。
 

「居抜き物件」は飲食店だけじゃない?

居抜き物件は飲食店だけではありません。
・美容室の居抜き物件
・物販店舗の居抜き物件(床・壁・天井で空調設備がある状態)
・居抜きオフィス
など、飲食店以外の店舗や事務所でも居抜きは使用されています。

以上で、
居抜き物件を上手に活用して低コストで開業できれば最高ですね!